小豆島大観音のご本尊は、衆生をあまねくお救いくださる 聖観世音菩薩様 でございます。
お姿は、日本を代表する名仏師であり、現代における大仏師と称えられる 松久宗琳師 の御手によって厳かにお造りいただきました。
松久宗琳師は、京都・清水寺「千手観音坐像」、奈良・長谷寺の観音像修復、東京・護国寺の大観音像をはじめ、数多くの著名寺院の仏像造立に携わってこられました。さらに、大阪・四天王寺においても、戦災で失われた仁王像の復興や、聖徳太子孝養像の造仏を手がけられるなど、古来よりの信仰を今に伝える大いなるご功績を残されています。

聖観世音菩薩様は、観音信仰の根本尊とされ、あらゆる人々の苦しみや願いを慈悲深く受けとめ、その身を変えて導きを与えてくださる仏さまです。
その尊容には、やわらかな微笑みと深い慈しみが宿り、拝する人々の心を清め、安らぎと幸せのご縁を結んでくださいます。

ここ小豆島の地に安置されたご本尊は、島を見守る平和と慈悲の象徴として、訪れる方々をやさしく包み込んでくださっております。

私たち一人ひとりには、生まれ年の干支にご縁をいただく「守り本尊」がございます。
この十二尊の仏さまは、それぞれの干支を通じて衆生をお守りくださり、災厄を除き、人生をより良き方向へと導いてくださいます。

ご自身の守り本尊様の前にお参りいただき、日々のご加護をお祈りください。

子（ねずみ）年生まれ：千手観世音菩薩
丑（うし）・寅（とら）年生まれ：虚空蔵菩薩
卯（うさぎ）年生まれ：文殊菩薩
辰（たつ）・巳（へび）年生まれ：普賢菩薩
午（うま）年生まれ：勢至菩薩
未（ひつじ）・申（さる）年生まれ：大日如来
酉（とり）年生まれ：不動明王
戌（いぬ）・亥（いのしし）年生まれ：阿弥陀如来

これらの守り本尊さまも、現代を代表する大仏師 松久宗琳師 の御手によってお造りいただいた尊像でございます。
一体一体に込められた慈悲と祈りは、参拝される皆さまを静かに見守り、安らぎと幸せのご縁を結んでくださいます。
また、ご自身の守り本尊様の前にはおみくじもご用意しております。
どうぞ手を合わせ、おみくじを通じて新たなご縁と日々の道しるべをお受け取りくださいませ。

小豆島大観音には、お釈迦様のご尊顔を偲ぶ佛歯を安置しております。
この佛歯は、スリランカの世界遺産 佛歯寺（ダラダー・マーリガーワ寺院） よりお分けいただいた、釈迦如来のご分身でございます。
佛歯は、仏教における最も尊い聖物の一つとされ、釈迦如来の徳と智慧、慈悲の象徴でございます。

参拝の際は、佛歯に手を合わせ、甘茶をかけてお参りいただけます。
甘茶は、釈迦の誕生を祝う「灌仏会（花まつり）」の習わしに由来し、誕生仏に甘茶をかけることで、清らかな心と幸福をいただくと伝えられています。
この行いは、日々の暮らしに安らぎと正しい導きをもたらし、体や歯の健康・長寿・家内安全・学業成就など、多くのご利益に繋がるとされています。

小豆島大観音の観音さまの慈悲深い御手の下、訪れるすべての方々が仏の智慧と平安に包まれますよう、心を込めて安置されております。
どうぞ佛歯に手を合わせ、甘茶をかけて釈尊の御教えに心を向けてお参りくださいませ。

※「佛歯の間」の内部のみ撮影禁止になります。佛歯は直接ご参拝いただいた方のみご覧いただけます。

写経殿の周囲には、五百体の観音様が安置されております。
それぞれの観音様は、参拝される方々の願いを静かに見守り、慈悲と智慧をもって福徳と平安のご縁を結んでくださいます。

写経は寺内で行い、書き上げた写経は写経殿に奉納いたします。
一巻1,000円で、写経の体験と奉納が可能です。
写経は、思いを込めて一字一字丁寧に書き上げることにより、ありがたい想いが一巻に込められ、より深い功徳と尊い加護をいただくことができます。
写経を捧げる際には、五百観音様の尊い御姿に手を合わせ、心静かに祈りを捧げてください。

五百観音様は、大観音様とともに訪れるすべての方々の幸せと安らぎをお守りくださる尊い存在でございます。
どうぞ写経殿にお越しの際は、五百観音様にも手を合わせ、日々の平安と心の清らかさをお祈りくださいませ。

小豆島大観音様の足元には、石に刻まれた百体の観音様が安置されております。
これらの観音様は、西国三十三ヶ所・秩父三十四ヶ所・坂東三十三ヶ所の巡礼観音を合わせたもので、全国の信仰を一堂に結ぶ尊い御像でございます。

足元の百観音は、大観音様の慈悲深い御手の下、訪れるすべての方々の心に安らぎと平安をもたらし、福徳と幸せのご縁を結んでくださいます。
参拝の際には、百観音さま一体一体に手を合わせ、感謝の心をもってお祈りいただくことで、尊いご加護を賜ることができます。
どうぞ小豆島大観音様と百観音さまの慈悲に包まれ、心穏やかにお参りくださいませ。

寺内には、しあわせの大数珠が安置されております。
現在の長さは約120メートルで、日本一、さらには世界最大の大数珠を目指して挑戦を続けております。

この大数珠は、ひとつひとつの珠に参拝者の願いや想いを込めて繋がれ、幸せや平安のご縁を結ぶ尊い力を持つと伝えられています。
一人ひとりの幸せも大切ですが、みんなで幸せになる方が、より大きな幸せにつながります。
どうぞご参拝の際には、共に手を合わせ、尊いご縁を感じながらお参りください。

現在、一玉15,000円で最大3名様までお名前を刻むことができる特別なご奉納を承っております。
ご自身やご家族のお名前を珠に刻むことで、しあわせの大数珠の一部となり、末永く福徳をいただくことができます。
どうぞこの機会に、しあわせの大数珠にお名前を残し、尊いご縁に参加してみてくださいませ。

小豆島大観音とスリランカ佛歯寺のご縁

スリランカの佛歯寺（正式名称：スリダラダー・マーリガーワ寺院）は、仏陀の聖なる歯＝佛歯をお祀りする、世界でも屈指の聖地であり、ユネスコ世界遺産にも登録されています。年間数百万人もの参拝者が訪れ、国を超えて篤い信仰を集めています。
その尊きスリランカ佛歯寺より、小豆島大観音に佛歯（お釈迦様のご分身）をお分けいただき、頂上の釈迦殿に大切にお祀りしております。これは極めて稀で尊いご縁であり、小豆島にいながらにして、仏陀の真のご存在と直に結ばれるような功徳をいただけるのです。
小豆島大観音と佛歯寺が共に祈る「世界平和と人々の幸せ」の願いは、国境や宗教を超えて結ばれ、訪れる方々の心に光と安らぎをもたらすことでしょう。

中国西安市・青龍寺のご紹介

中国西安市にある青龍寺は、弘法大師 空海が804年に唐へ渡り、師である恵加和尚のもとで密教を学ばれた、非常にありがたいお寺です。空海は早朝から夜遅くまで写経や瞑想、真言の修法に励み、時には山中で孤独に心を研ぎ澄ます修行も行いました。恵加和尚はその真摯な姿を認め、真言密教の真髄や秘伝の儀式を一つひとつ丁寧に授けました。この学びを通して空海は深い悟りと法の力を身につけ、日本に持ち帰り、真言宗の礎を築かれました。
青龍寺の境内は、悠久の歴史を感じさせる荘厳な伽藍と、四季折々の自然に囲まれた静寂の空間が広がります。訪れる人は、空海が修行に励んだ道や瞑想の場所をたどることで、歴史の息吹に触れ、心が安らぐとともに深い気づきを得ることができます。ひとつひとつの石畳や堂宇に宿る歴史の重み、師弟の教えが、訪れる人々にありがたさを伝えてくれます。
さらに、小豆島大観音はこの西安・青龍寺の友好寺院として、長年にわたり信仰と学びを結ぶつながりを大切にしています。お大師様が真言密教の真髄を学ばれた大変ありがたいお寺との深いつながりを感じながら参拝することは、心に安らぎと幸せをもたらす尊い体験となるでしょう。

写真：Liuxingy、「雁塔 乐游原·青龙寺 11.jpg」、ライセンス：CC BY-SA 4.0